◎押入をクローゼットに◎
「ライフスタイルの変化」「収納が足りない」「押入が使いにくい」などの理由で、押し入れのリフォームを検討している方も多いのではないでしょうか?
押入をクローゼットにリフォームする際の工事内容や費用、注意点などをご紹介します。
押入をクローゼットにリフォーム
押入は布団を収納するのに適していますが、奥行きが深いため、奥に収納したものが取り出しにくいのがデメリットです。上手に収納するためにはテクニックが必要で、隅々までスペースを活用できないことも多くあります。押入をクローゼットにリフォームする際には、中棚を外してハンガーパイプや可動棚を設置したりします。奥まで手が届きやすく仕切りで分かれているので、収納力を上げることが可能です。和室を洋室にリフォームする際に押入を洋式のクローゼットに変更することもあります。クローゼットにリフォームするときに下地から変えれば、湿気や結露によるカビなどのトラブルも解決できます。
押入をクローゼットにリフォームする際の工事内容、費用の目安
クローゼットにリフォームする場合は、どのように使うか、何を入れるかを考えてデザインすることが必要です。クローゼットと一口に言ってもサイズやドアのスタイルなどはさまざまです。工事の範囲や規模、リフォーム前の状態、施工業者などによって費用は異なるのであくまで目安として考えてください。
簡易クローゼットにする場合
押入は中棚で上下に仕切られており、布団は収納しやすいのですが、高さのある物を収納したり引出し収納を使ったりすることができません。押入の中棚を取り外すリフォームをすれば、高さのある物を収納したりハンガーパイプを設置して洋服を吊り下げられるようになります。押入の中棚を取り外すリフォームの工期は半日~1日と短期間なので、手軽にリフォームしたい場合に向いています。工事費用は諸経費を含めて2万円~3万円程度が目安です。
また、押し入れの襖を扉に変更するリフォームもあります。襖だと半分しか開けることができませんが、折戸に変更すればフルオープンにでき、効率的に荷物を出し入れできるようになります。お部屋のテイストにあった扉に取り替えれば、統一された雰囲気の部屋にすることもできます。押入の襖を扉に取り替えるリフォームの工期は1日~2日です。工事費用は諸経費を含めて10万円~15万円が目安ですが、設置する扉の種類によって金額が変わります。引き戸の材料費は6万円~10万円、引き戸は7万円程度です。引き戸は押入の枠を流用できるので費用を抑えられます。
クローゼットにする場合
襖を洋式の扉に交換したり、中棚を撤去してハンガーパイプを取り付けたりすれば、本格的なクローゼットとして使えるようになります。子供の成長に合わせて和室を洋室に変更するときに、押し入れをクローゼットにリフォームする人が少なくありません。本格的なクローゼットにするリフォームの工期は3日~4日です。工事費用は10万円~20万円が目安です。
下地の補強が必要な場合も
押入は布団などを収納する目的で設計されているので、部屋の床よりも弱い下地になっているのが一般的です。下地を組まずにベニヤ板をそのまま張っているため、補強しないと多くの物を収納したときに床が抜けてしまう恐れがあります。床の補強、内側の補修や壁紙の張り替え、中棚などの取り外し、扉への交換、ハンガーパイプの取り付けをする必要があるため、簡易クローゼットよりも工期や工事費用が高くなります。クローゼットの上部に棚を追加したり、内部に仕切りやシステム収納を設置したりすると、その分費用が追加になります。また、既存の押入に天袋(天井に面した押入の上部につくられた収納)がある場合は、敷居を取り外す工事が追加されるので注意しましょう。
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ウォークインクローゼットにする場合
収納スペースを大きく取りたいという場合は、押し入れをウォークインクローゼットにリフォームすることも可能です。ウォークインクローゼットは人が入れるほどの大きなスペースなので、家族みんなの洋服を一箇所に収納でき、衣替えの必要もなくなります。バッグなどの小物も収納できれば、クローゼット内で着替えてコーディネートを完成できます。工事の方法は「既存の押入スペースを流用する方法」と「既存の押入スペースを広げる方法」の二つがあります。大きな押入であればスペースを流用できますが、ウォークインクローゼットとしてはコンパクトに感じるでしょう。押入スペースを広げる場合は、一部を解体、増設する必要があるため、大掛かりな工事になります。また、夜間に使用する場合、明かりがないと中が見えないため、照明や窓を設置します。工期は3日~7日が目安ですが、大規模な工事の場合は1か月以上かかるケースもあります。可動棚や特殊な扉を設置する場合は工期が長くなります。工事費用は「既存の押入スペースを流用する方法」で20万円程度、「既存の押入スペースを広げる方法」で30万円~50万円が目安です。既存の押入の場所や材料などにより、工事費用は大きく異なるので事前に確認するようにしましょう。
押入をクローゼットにリフォームするときのポイント
押入をクローゼットにリフォームする際には、壁紙や扉などの選び方によって使いやすさが変わってきます。次のようなポイントを知っておくとよいでしょう。
内部の壁紙は機能やデザインを考慮して選ぶ
押入には窓や換気扇がついていないため、クローゼットにリフォームする際には湿気対策をおこなう必要があります。湿気対策として考えたいのが内部の壁紙の張り替えです。壁紙には調湿性、通気性、防臭性などさまざまな機能を持つものがあります。湿気が溜まりやすいクローゼット内部には調湿効果がある壁紙を選ぶようにしましょう。調湿効果とは、余分な水分を吸い、乾燥しているときには水分を吐き出す機能のことです。壁紙の機能は収納したいものや、クローゼットの場所、予算に合わせて選びましょう。なかでも人気なのがデザインタイルの「エコカラット」です。粘土鉱物などを焼成してつくられたエコカラットは、優れた調湿機能があるのでクローゼットの壁紙に最適です。ニオイも吸収してくれるため、たばこやペットのにおいが気になる人にも向いています。デザインも豊富なので、クローゼットの内側にデザイン性を持たせたいという場合にもおすすめです。
使い方に応じて扉を選ぶ
押入をクローゼットにリフォームする際には、使い方やお部屋のスペースに合わせて扉を選ぶことが大切です。クローゼットの扉は大きく分けて以下の3種類があります。
・折れ戸
省スペースで開閉ができ、フルオープンできるのが折れ戸です。お部屋が狭い場合や、布団など大きなものを収納したい場合に向いています。
・引き戸
手前のスペースを使わずに開けられるのが引き戸です。フルオープンはできませんが、近くに扉や家具を置きたい場合やお部屋が狭い場合に向いています。
・開き戸
開き戸は扉が大きく開くので内部全体を見渡せます。大きなものを出し入れしやすいのも特徴です。
扉はお部屋のイメージを左右する大きな建具なので、お部屋のテイストに合わせて選ぶことも大切です。扉は素材、色、取っ手のデザインなどで印象が変わってきます。ナチュラルな雰囲気のお部屋には床の色に合った木製の扉を選ぶなど、全体のイメージを統一するようにしましょう。
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